日時:令和7年10月27日(水) 15:00~
場所:清川メッキ工業㈱ 本社事務所会議室
講師:伊那食品工業株式会社 元取締役会長 井上 修 氏
テーマ:『己の損得を超えた会社経営』

【概要】
秋分の候に開催された10月例会では、『かんてんぱぱ』の愛称で知られる伊那食品工業の元取締役会長 井上 修 氏をお迎えし、『己の損得を超えた会社経営』をテーマにご講演いただきました。社員の幸せを第一に考える『年輪経営』の思想と、その実践が企業の持続的成長をいかに支えるかについて、豊富な経験に基づくお話を伺いました。
【講演のポイント】
1.社員あっての会社、幸福あっての事業
事業の根幹は人であり、利益は社員の幸せを実現するための手段であるという信念
2.地域と共に歩む挑戦
長野県伊那市で寒天づくりに取り組む理由、斜陽産業と呼ばれた寒天業界で未来を 信じ続けた姿勢
3.常識を超えた取り組み
業界慣習からの脱却、直販へのこだわり、社員の可能性を信じ抜く経営判断
4.心に残る言葉
『寒天を作る前に人を作る会社でありたい』
『働くことは神事である』
『不正はしない、儲けすぎない』
『本業を極める』
【講演を聞いての所感】
講演を通じて、社員の幸せを軸にした経営哲学の重みを実感しました。『つぶしてくれちゃこまるでな』という先代の言葉に込められた責任感、そして掃除や整理整頓にまで及ぶ徹底した姿勢は、事業の奥行きと文化の深さを物語っています。人生最後に『かんてんぱぱと言われたい』というメッセージには、事業を通じて社会に貢献し続ける覚悟が込められていました。この学びを、今後の事業の道しるべとしたいと強く感じています。
また、かんてんぱぱガーデンは、年間約40万人が訪れる伊那市の観光スポットとなっていると伺いました。昨今、地方での人口減少が課題となっていますが、事業と通じてその地域に人を呼び込むことができる事例、実績として、非常に参考になりました。
幕末福井の歌人 橘曙覧 の独楽吟で一言、
「たのしみは かんてんぱぱガーデンの真紅のもみじに囲まれ 経営の言葉を胸に刻むとき」
かんてんぱぱガーデンの真っ赤な紅葉、いつか現地で見てみたいと思います。