日時:令和6年5月14日(金) 14:15~
場所:福井市地域交流プラザ
講師:人を大切にする経営学会 会長 坂本 光司氏
テーマ『近年の賃金問題の所在 適正賃金が支払えない企業は衰退する』
今回の例会は、昨年ぶりに坂本会長を講師として講演が開催されました。オブザーバーの方も多くの出席を賜り、盛況に開催されました。テーマは、「近年の賃金問題の所在 適正賃金が支払えない企業は衰退する」として、適正賃金がいかに大切さかを問われ、主に数字の解析を中心に説明をされています。過去日本は30年ほど、賃金が停滞し、この物価高に伴い、適正賃金を支払うことが特に重要である。外国との賃金の比較、低すぎるわが国の雇用者の賃金、特に一番やりたくない職種との格差が大きい。(パイロットは平均月収120万に対して、タクシー運転手は24万等と)
また、都道府県別の賃金格差、世代別の平均別年収、雇用人数による比較、大企業の平均年収、職種による賃金格差等、様々な数値を解析、ご披露していただきました。
今後は、賃金は下がることはなく、年々、賃金は上昇するとのことで、その対応策も時間がない中、具体的な例を、いくつかご提示をしていただきました。最終的な解決策は、社員のモチベーションを高める経営の実践ということになります。
様々な数字を見ると、大企業の稼ぐ企業の力を感じます。我々、中小企業は、適正賃金を確保しながら、収益を上げなければいけません。そのためのモチベーションアップということがもちろん大切であり、いろいろな手法も、短い時間ではありましたが、教えていただくことができました。収益をだせる体質として、そこは重要だと思いますが、収益をだせる仕組み作りも2本立てで両立しないと、今後の中小企業は厳しいのではないかと思います。
昨今の人手不足の問題もあり、今や5人に1人が辞めたいと思って仕事をしているとのこと。それでは、良い仕事はできないと、最後のまとめで教えていただきました。
やはり、我々、中小企業は、先を見据えた経営を、過去と現在の数字から学び、戦略を立てなければなりません。今までにない危機感を感じた講演となりました。その後の懇親会は、会話も弾み楽しいひと時でした。坂本先生ありがとうございました。