

日時:令和5年1月30日(月) 15:00~18:00
場所:清川メッキ工業株式会社2F Ptルーム
講師:古池 勝義 氏 「出光佐三の足跡と理念」
高原 彦二郎 氏 「出光佐三と平泉澄(白山人神社第3代宮司)の不思議なご縁と志経営」
【総括】
今回は福井県経営革新フォーラムの2023年第1回例会の開催にあたり、「海賊と呼ばれた男 出光佐三氏の理念に学ぶ」をテーマに古池勝義氏(出光ビジネスエキスパート)と高原彦二郎氏(コンサルビューション株式会社代表)を講師としてお招きし、出光佐三氏の経営者としての理念、日本人としてのあり方を学びました。私は経営に携わる立場ではありませんが、そんな私でも講話を聞く前と後ではヒトとしてのあり方、今後の考え方が大きく変わりました。
まず、講師のお二人に共通して感じたことは、出光佐三氏を本当の家族のように慕っているということです。出光の会社経営における五つの主義・方針の中に、社員は永遠に家族、出光に入った者は家族のような愛情をもって接するという「大家族主義」があり、人を育てるためのあり方、考え方が次の世代へとしっかり受け継がれていました。
講話の中で特に印象に残っていることがあります。日本人としての徳のあり方は影で支えるものであるという「陰徳」の考え方です。この考え方は日田重太郎氏から学んだものであり、その教えを胸に佐三氏は会社を大きくしていったという経緯があります。出光にはこうした人間尊重(人を大切にする)の主義・方針が根底にあり、人としてのあり方と会社(出光)としての姿勢を追求しているからこそ、今でも日本のトップ企業としてあり続けているのだと感じました。
現在ではいたるところで出光のロゴや名前を見聞きするため、今までも順風満帆な経営だったのだろうと思っていましたが、今回のお二人の講話を聞き、創業から上場、現在に至るまで、理念の有効性と弊害、バブルの崩壊など想像できないような苦労があったのだと分かりました。しかし、創業から現在まで一貫していることは「日本人としての徳、人を大切にする経営」であり、それを実践してきたからこそ従業員や周囲の人が離れずについてきたのだと思いました。また、経営者だけでなく私を含む従業員一人ひとりが自分自身で考え、答えを出す「自問自答」の重要さも分かりました。今後は今まで以上に一人の人間として、従業員として会社に貢献できることを自分で考え、行動にうつすよう心掛けていこうと思いました。

